ピロリ菌検査

ヘリコバクター・ピロリ菌とは

ヘリコバクター・ピロリ菌とはピロリ菌は、正式には「ヘリコバクター・ピロリ菌」といい、さまざまな病気の原因となる細菌です。
胃・十二指腸潰瘍、過形成ポリープ、萎縮性胃炎、鳥肌状胃炎を引き起こし、それらは胃がんへと進展することもあります。
ピロリ菌への感染は珍しいことではなく、平成25年より慢性胃炎の方のピロリ菌検査・除菌治療が保険適用となりました。感染が認められた場合には、除菌治療を受けられることをお勧めします。

ピロリ菌の感染経路

ピロリ菌の感染経路ピロリ菌に感染したとしても、健康な成人の方であれば、一時的な胃炎を起こす程度で、免疫機能により排除されることがほとんどです。
ただし、5歳以下のお子様が乳幼児期に経口感染すると、胃粘膜に住みつき、一生を通じて炎症を起こし続けることがあります。その数はなんと3500万人とも言われています。
家庭内での感染、特に母から子への経口感染が主な経路であることがほとんどです。

ピロリ菌検査の流れ

胃内視鏡を用いて行う「迅速ウレアーゼ検査(RUT)」「組織検査」「培養検査」、もしくは胃内視鏡を用いない「尿素呼気検査(UBT)」「便中ピロリ抗原検査」「抗ピロリ抗体検査(血液、尿)」方法があります。
簡便なのは尿による検査で、採尿後約15分で結果が出ます。精度の高さでいえば尿素呼気検査便中ピロリ抗原検査が優れています。

ピロリ菌の除菌方法

ピロリ菌の除菌治療は、以下のような流れで進みます。※二次除菌までは保険適用です。

一次除菌(保険適用):胃酸を抑える薬+抗生物質2種類(アモキシリン、クラリスロマイシン)の1日2回服用を、1週間続けます。除菌率は、約93%

二次除菌(保険適用):胃酸を抑える薬+抗生物質2種類(アモキシリン、メトロニダゾール)の1日2回服用を、1週間続けます。除菌率は、約98%

三次除菌(自費診療):除菌の程度に応じて実施します。除菌率は、約90%

ペニシリンアレルギーの方の除菌(自費診療):ペニシリンを用いずに除菌します。

除菌の効果

  • 胃の慢性的な炎症が消失し、胃粘膜の萎縮の進行を抑制します。
  • 胃・十二指腸潰瘍の発生率が低下、併せて、胃がんの発生率の低下が期待できます。
  • 胃がんの発生率において、平均70歳の方で除菌をした場合には、除菌をしなかった場合と比べて、3分の1程度に抑えられるという報告があります。
  • 若い方はそれだけ胃粘膜萎縮が進行していないため、低年齢のうちの除菌により、胃がん発生率が低くなると予測されています。

※除菌後も、ピロリ菌感染前の胃の状態に戻るわけではなく、胃粘膜萎縮の改善も緩やかであるため、定期的な内視鏡検査が推奨されています。

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